百人一首

わびぬれば今はたおなじ難波なる身をつくしても逢わむとぞ思ふ

わびぬれば 今はたおなじ 難波(なには)なる 身をつくしても 逢わむとぞ思ふ元良親王(もとよししんのう)百人一首の20番目の歌です。 語句 *詫びぬれば・・・「詫ぶ」の連用形。「心に思い悩む」の意。*はた・・・「また」*同じ・・・ 今の私の...
随筆

柄谷行人の「交換モデルX」における宗教と科学についての随想

台湾行政院デジタル担当政務委員のオードリー・タン氏の著書に気になる言葉があった。「交換モデルX」。どんなものかは全く想像がつかなかったが、興味が惹かれた。というのもオードリー・タン氏の著書は刺激的で示唆に富んだ内容であったからだ。  台湾に...
百人一首

難波潟短き蘆のふしの間も逢はでこの世を過ぐしてよとや

難波潟の蘆のふしの間のように、短い一時でさえ会わずに、この世を過ごせとあなたはおっしゃるのですか。
百人一首

住の江の岸による波よるさへや夢の通ひぢ人目よくらむ

住の江(すみのえ)の 岸による波 よるさへや 夢の通ひぢ 人目よくらむ藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)百人一首の18番目の歌です。 語句 *住の江・・・摂津国住吉(せっつのくにすみよし)(現在の大阪府大阪市住吉区)の海岸。*岸による...
百人一首

ちはやぶる神代もきかず龍田川から紅に水くくるとは

神々が国を治めた太古の昔である神代でさえも、聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)あざやかな紅色に、水をくくり染めにしているとは。
随筆

新聞

最近になって、新聞を購読し始めた。きっかけは、行きつけの美容師さんとの会話だ。なんの話をしていた時か忘れてしまったが、「私のお客さんで税理士の人がいるんですけど、その人は毎朝5時に起きて、日本の新聞5紙と海外の新聞もいくつか目を通すんですっ...
百人一首

たち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む

お別れして因幡の国に行きますが、因幡の稲羽山の峰に生えている松の木のように、あなたが待っていると聞いたならば、すぐに帰ってこよう。
百人一首

君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ

君がため 春の野に出(い)でて 若菜摘む わが衣手(ころもで)に 雪は降りつつ光孝天皇(こうこうてんのう)百人一首の15番目の歌です。若菜摘みの情景を伝えて、自分の思いの深さを表現している。 語句 *君がため・・・若菜を贈る相手。*若菜摘む...
百人一首

みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに

みちのくの信夫の里に産する「しのぶ摺り」という染物の乱れた模様のように、私の心は気持ちを抑えて乱れています。これは誰のせいでそうなったのか、私のせいではなく、あなたのせいですよ。
百人一首

筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞ積もりて淵となりぬる

百人一首の13番目の歌です。 長年の恋心を詠んだ歌。