百人一首

難波潟短き蘆のふしの間も逢はでこの世を過ぐしてよとや

難波潟の蘆のふしの間のように、短い一時でさえ会わずに、この世を過ごせとあなたはおっしゃるのですか。
百人一首

住の江の岸による波よるさへや夢の通ひぢ人目よくらむ

住の江(すみのえ)の 岸による波 よるさへや 夢の通ひぢ 人目よくらむ藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)百人一首の18番目の歌です。 語句 *住の江・・・摂津国住吉(せっつのくにすみよし)(現在の大阪府大阪市住吉区)の海岸。*岸による...
百人一首

ちはやぶる神代もきかず龍田川から紅に水くくるとは

神々が国を治めた太古の昔である神代でさえも、聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)あざやかな紅色に、水をくくり染めにしているとは。
随筆

新聞

最近になって、新聞を購読し始めた。きっかけは、行きつけの美容師さんとの会話だ。なんの話をしていた時か忘れてしまったが、「私のお客さんで税理士の人がいるんですけど、その人は毎朝5時に起きて、日本の新聞5紙と海外の新聞もいくつか目を通すんですっ...
百人一首

たち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む

お別れして因幡の国に行きますが、因幡の稲羽山の峰に生えている松の木のように、あなたが待っていると聞いたならば、すぐに帰ってこよう。
百人一首

君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ

君がため 春の野に出(い)でて 若菜摘む わが衣手(ころもで)に 雪は降りつつ光孝天皇(こうこうてんのう)百人一首の15番目の歌です。若菜摘みの情景を伝えて、自分の思いの深さを表現している。 語句 *君がため・・・若菜を贈る相手。*若菜摘む...
百人一首

みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに

みちのくの信夫の里に産する「しのぶ摺り」という染物の乱れた模様のように、私の心は気持ちを抑えて乱れています。これは誰のせいでそうなったのか、私のせいではなく、あなたのせいですよ。
百人一首

筑波嶺の峰より落つるみなの川恋ぞ積もりて淵となりぬる

百人一首の13番目の歌です。 長年の恋心を詠んだ歌。
随筆

盆栽

僕は盆栽初心者である。小さな盆栽を買ってきては、眺めてニヤニヤしている。盆栽が元気になれば僕も元気になり、元気がなくなれば僕も枯れてしまう。一喜一憂し、盆栽に振り回されているヒヨっ子盆栽愛好家なのである。
百人一首

天つ風雲の通ひ路吹き閉ぢよ乙女の姿しばしとどめむ

大空に吹く風よ、天女たちが通るという天と地をつなぐ道を閉ざしてくれ。天女のように美しいこの舞姫たちをしばらくとどめたいのだ。