西野精治 著 「スタンフォード式最高の睡眠」
よく眠るとよく働けるらしい、
なんてことを小耳にしましたので、
手に取ってみました。
この本に興味のある方、
また、自分のパフォーマンスを上げたい方は
参考にしてください。
伝えやすいように、ザックリとした結論から言うと
寝る90分前にお風呂に入って
何も考えずに寝ると
昼間のパフォーマンスが上がり
デキル人になる
です。
西野精治さんは、
スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)所長。
医師、医学博士。
という、
僕にはまったく縁のない肩書きを持っておられる方ですが、
要するに睡眠のプロだそうです。
睡眠が、病気やスポーツ、学習や仕事においても
重要であることは最近話題です。
そんな中、
スタンフォード大学は、世界の睡眠研究をリードしており、
そんなすっごいスタンフォード式の睡眠というのがこちら
1、いい睡眠はいい覚醒を作る。
つまり、
昼間のパフォーマンスがよくなる。
めっちゃ仕事ができるように
なるみたいです。
2、いい睡眠を取るためには、
・眠りはじめの90分の睡眠の質を
あげる。
はじめ良ければすべてよし!
って感じだそうです。
3、90分の質をあげるためには
・深部体温を下げること
4、・退屈なことをすること
他にもたくさんのことが紹介されていますが、
この記事では、この4つに絞って紹介します。
最高の睡眠とは「最高の覚醒」を作り出す
まず最高の睡眠とは量の問題ではなく、質の問題であると西野さんは言います。
「脳・体・精神」を最高のコンディションに整える、
「究極的に質が高まった睡眠」
これが大事だそうです。
忙しい現代を生きる僕たちにとって、
「今以上」に長く眠ることは現実的な解決策ではありません。
また、睡眠時間が長すぎると体に悪いとの研究結果もあるそうです。
だから、時間は短くとも、
質のいい睡眠が大事なのです。
具体的に質のいい睡眠は
自律神経や脳内化学物質、
ホルモンが休みなく働き、
朝起きた時に疲れを癒して
ベストな状態にしてくれます。
眠っている間の脳と体の働きをベストなものにして
「睡眠の質」を徹底的に高め、
最強の覚醒を作り出す。
これこそが、本書でいう「最高の睡眠」である。
では、どうすれば質のいい睡眠がとれるのでしょうか?
90分の黄金法則
眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。
・レム睡眠
脳は起きているが体が眠っている睡眠
まぶたの下で眼球が素早く動き、
現実的な夢を見る。
・ノンレム睡眠
脳も体も眠っている睡眠
この段階の人を起こすのは難しい。
また起きると頭がすっきりしない。
この2つをおよそ90分〜120分ずつ、
明け方までに4、5回繰り返します。
明け方になるとレム睡眠の出現時間が長くなり、
ノンレム睡眠は、浅く、そして短くなります。
睡眠の質をあげるためには、
ノンレム睡眠の質をあげなければなりません。
とりわけ眠りについたあとすぐに訪れる
最初の90分のノンレム睡眠は、
睡眠のなかでもっとも深い眠りであり、
この最初の90分の睡眠の質をあげることが
「最高の睡眠」の鍵なのです。
ここで深く眠れれば、その後の睡眠リズムも整うし、
自律神経やホルモンの働きも良くなり、
翌日のパフォーマンスも上がる。
つまり、入眠直後のもっとも深い眠りの90分が、
最高の睡眠の鍵を握っているのだ。
深部体温を下げる
最初の90分のノンレム睡眠の質をあげるための1つ目の方法は
深部体温を下げることです。
体温には皮膚温度と深部体温があります。
・皮膚温度
文字通り皮膚の温度
・深部体温
体の内分の体温
通常、皮膚温度より深部体温のほうが2度ほど高い。
入眠前には手足が温かくなり、
皮膚温度が上がって熱を放散し、
深部体温を下げます。
この時、皮膚温度と深部体温の差は、
2度以下に縮まっている。
具体的には、差を縮めることが重要になります。
入眠時には深部体温を下げ、皮膚温度は上げて差を縮める。
これが黄金の90分を手に入れる1つ目のスイッチの入れ方だ。
これの具体的な方法が
入浴です。
入浴すると皮膚体温が上がり、それにともない深部体温も上がります。
深部体温には上がった分だけ大きく下がろうとする性質がありますので、
これを利用して、深部体温を下げることにより、
睡眠の質が飛躍的に上がるのです。
上がった深部体温が下がるまでにはおよそ90分かかるので、
寝る90分前に入浴するのが理想的です。
また、シャワーだけの時は、もう少し短い時間でも大丈夫です。
つまり、寝る90分前に入浴をすませておけば、
その後さらに深部体温が下がっていき、
皮膚温度との差も縮まり、
スムーズに入眠できるということだ。
「モノトナス」の法則
最初の90分のノンレム睡眠の質をあげるための2つ目の方法は
寝る前は何も考えないことです。
脳を休息状態に持っていかないといけないので、
刺激は禁物です。
よく言われるのが、スマホなどの画面の「ブルーライト」。
目を刺激し、眠れなくなってしまうと言われますが、
西野先生によると、
ブルーライトの影響を睡眠に及ぼそうと思えば、
かなり画面に顔を近づけてジッと見続ける、
ぐらいのことをしないといけない。
だそうです。
むしろ、
スマホやパソコンが睡眠に影響を与えるのは、
ブルーライトというよりも、
操作で脳を刺激してしまうことにあるといえる。
つまりは、何も考えないことが重要なのです。
しかし、「何も考えるな」と言われても難しいですよね。
そこで、「モノトナス」
(単調な状態)
を意識するといいそうです。
ハイウェイを走っていて眠たくなるのは、
単調だからです。
単調なもの、
例えば、ミステリーよりも退屈な本や、
アクション映画よりも落語などが睡眠にはむいています。
「退屈」は普段はあまり歓迎されないが、
睡眠にとっては「良き友」である。
まとめ
忙しい時に、睡眠時間は削られがちですよね。
僕もよく遅くまで起きて作業をしています。
ですが、次の日の昼間に眠たくなったり、
ミスが多かったり、、、
これでは、結局仕事が進まない、なんてことがよくあります。
「そんな状況を改善してくれそうだなー」
と感じました。
睡眠時間を伸ばすことはなかなか難しいですが、
ここに紹介したポイント
寝る90分前にお風呂に入って
何も考えずに寝る
これを実行したら、
わりと昼間の眠気がなくなって
仕事がはかどるようになりました。
本書には他にも
「最高の睡眠」がもたらすメリットや
睡眠不足があたえる体へのダメージなども紹介されています。
仕事だけでなく、健康、心の安定などにも影響するそうです。
つまりは、人生に大きな影響があるってことですよね。
読んでみる価値は、かなり高いです!
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