古文の勉強は、単語や活用を暗記しますが、
見分け方もあわせて覚えることにより、
よりいっそう使える知識になります。
この記事では、古典文法の見分けかたを11個集めてみました。
「ぬ」
1、打ち消しの助動詞「ず」の連体形
未然形+ぬ+連体形に接続する語
2、完了の助動詞「ぬ」の終止形
連用形+ぬ+終止形に接続する語
「未然形と連用形が同じ形の語(下二段動詞など)+ぬ」の時は
「ぬ」の下の語が連体形か、終止形かを確かめて判断する。
3、ナ行下二段動詞の「寝(ぬ)」の終止形
ぬ+終止形に接続する語
4、ナ変動詞の終止形の活用語尾
死ぬ、往「去(い)」ぬ
「る・れ」
1、自発・可能・受け身・尊敬の助動詞「る」
ア段音+る・れ
2、完了・存続の助動詞「り」
エ段音+る・れ
3、活用語の一部
ウ段音+る・れ
「なり」
1、伝聞推定の助動詞
終止形+なり
2、断定の助動詞
連体形・体言+なり
3、形容動詞ナリ活用の活用語尾
物の性質・状態+なり
4、ラ行四段活用「成る」の連用形
〜と・〜に・連用形+なり
「なむ」
1、願望の終助詞
未然形+なむ
2、完了の助動詞「ぬ」の未然形と推量の助動詞「む」
連用形+なむ
3、強意の係助詞
連体形・体言・副詞・助詞など+なむ・・・連体形
4、ナ変動詞の未然形の活用語尾と推量の助動詞「む」
死なむ
「に」
1、完了の助動詞「ぬ」の連体形
連用形+に+き・けり・たり・けむ
2、断定の助動詞「なり」の連用形
連体形・体言・助詞+に+あり
3、形容動詞の連用形の活用語尾
物の性質・状態+に
「〜げ・〜やか・〜らか」の下に「に」がある
4、格助詞
体言+に
5、接続助詞
連体形+に、
6、副詞の一部
「さらに・げに・いかに・ことに」
7、動詞(の一部)
「死にけり・往にけり・似けり」
「や」
1、疑問の係助詞
2、反語の係助詞
「やは・かは〜連体形」は反語が多い。
3、詠嘆・呼びかけ
4、語調を整える助詞
ほととぎす鳴くや五月のあやめぐさ
あやめもしらぬ恋もするかな
「の」
1、主格
「の」のすぐ上の語が主語になる
2、同格
体言+の、〜連体形+助詞〜
この形が多い
3、連体修飾格
直後の体言を修飾する
4、連用修飾格
後の用言を修飾する「〜のように」
5、準体格
「〜のもの」
「せ」
1、使役・尊敬の助動詞「す」の未然形か、連用形
未然形+せ
2、過去の助動詞「き」の未然形
連用形+せ
3、サ変動詞「す」の未然形
「する」の意味で訳せる
「し」
1、サ四・サ変動詞「す」の連用形
「する」と訳せる
2、強意の副助詞
訳を省くことができる
3、過去の助動詞「き」の連体形
直後の語が体言
「らむ」
1、現在推量
ウ段+らむ
2、完了・存続「り」の未然形と推量の「む」
エ段+らむ
3、ラ四・ラ変動詞の未然形と推量の「む」
1でも2でもなかったら、こちら
「ば」
1、順接の仮定条件(〜ならば)
未然形+ば
2、順接の確定条件(〜ので)
已然形+ば
コメント