この記事では
・神社でのお祭りの意義、目的、内容
・具体的なお祭り
・杉の木教室的お祭りの解釈
をご紹介します。
祭りの意義、内容
語源
「祭り」の語源は「まつらふ」と「まつ」だと言われています。
「まつらう」とは、貢ぎ物を奉る、服従する、という意味です。
「まつ」は、待つ、という意味で、おそらく神の出現を待つという意味です。
3つの目的
1、感謝
日々の恵みに対して感謝します。
2、祈願
神の様の恵みをいただけるようにお願いします。
3、誓約
そのために浄く明るく正しく素直であることを誓います。(浄明正直)
神事
神職によるお祓いや、お供え、祝詞奏上による感謝や祈願などを行います。
神賑行事
神賑(しんしん・かみにぎわい) 行事は、
神殿において神職の執行する厳粛な祭典が終わった後の、
神楽や獅子舞い、舞楽、奉納武道、奉納相撲、競射、神輿、山車、仮装行列
などことを言います。
いわゆる「お祭り騒ぎ」のようなもので、神事は厳かで静かなものですが、神賑行事は大変賑やかなものです。
具体的なお祭り
神社には年間を通して様々なお祭りがあります。
この中で全国の神社に共通する代表的なお祭りを4つ紹介します。
祈年祭
祈年祭(きねんさい、としごいのまつり)
2月17日に行われる、その年の稔りを祈願するお祭りです。
「年」は「稔り」を表し、「稔りを祈る」という意味になります。
新嘗祭
新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)
11月23日に行われる、その年の稔りを神様にお供えし感謝するお祭りです。
現在は「勤労感謝の日」となっていますが、本来は神様の恵みに感謝する日でした。
例祭
例祭(れいさい)とは、神社で毎年行われる祭祀のうち、最も重要とされるものです。年一回、多くは祭神や神社に特別の由緒のある日に行われます。
例えば人物神を祀る神社ではその人物の誕生日や命日に例祭を行うことが多いです。
大祓
大祓(おおはらえ、おおはらい)
6月30日と12月31日に行われます。
6月30日の大祓を「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」
12月31日の大祓を「年越大祓(としこしのおおはらえ)」
と言います。
過去半年間の罪や穢れを祓う神事です。
特に夏越大祓では茅で作った輪をくぐり穢れを祓う「茅の輪くぐり」や
「水無月のなごしの祓する人はちとせの命のぶというふなり」
とい詠み人知らずの和歌を唱えたりします。
お祭りの杉の木教室的解釈
こちらからは、私「杉の木教室」の独断ですので、
興味のある方だけ読んでください。
祭りをどう考えるかは、個人の自由です。
お米
神社のお祭りはそのほとんどが、「お米」と関係したものです。
祈年祭や新嘗祭も、お米の稔りを祈願し、
その稔りに対して感謝するというお祭りです。
神社を中心とした神道とは、
空腹を満たし、栄養を与えてくれる「お米」という、
具体的なものに対する信仰とも言えます。
シンプルだけど根源的
「お米」というような具体的なものへの信仰ですので、
あまり観念的になりすぎず、簡潔です。
ですが、私たちを根底から支えるものであり、根底あるものなので、
様々な分野への影響があります。
例えば、お米を作るために人々が団結したり、
お米を貯蔵するために建築技術が進歩したりしました。
感謝
お祭りの中で繰り返される、神様のお恵みに対する感謝。
感謝は古くより、人間が自然、社会の中で幸せに生きていくための方法であります。
感謝を強く心に持ち続けたものが、
発展繁栄を長期的に実現してきたものと思われます。
ですが、
人の願望や思いは、その心の中に0.2秒間しか存在しないそうです。
すぐに、行動しない理由や別のことに心が動いてしまいます。
例えば、「もっと本を読んで知識を増やそう」と思っても次の瞬間に、
「でも、今月はお金がないから、来月から本を買おう」などと、
せっかくいいことを思いつき、その通りにしたら幸せになれるとわかっていても、
人はその思いを持続させることはできないようです。
感謝の持続
では、変わりやすい人間の思いを強く持続的なものにするためにはどうしたらよいか?
それは、行動を起こすことです。
この話が、祭りとどう関係あるねん?!と思った方、もうちょっと待ってください。
行動を起こすことにより、人はその感情や思いを強くし持続させることができます。
行動を起こすことは、「ただ思うこと」に比べて、実際に時間もかかりますし、
誰かを巻き込んだりと、周囲に影響や変化を与えることになります。
この影響や変化が、また自分に影響や変化を与えて発展していきます。
お祭りとは、みんなで幸せになる方法である!
これらの意味において、お祭りをして、感謝を行動にうつすことで、
周囲や自分にも影響や変化を与え、思いを強く持続的なものにする。
そのことで、幸せの輪が広がって行くのではないかと思います。
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