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百人一首

みかの原わきて流るるいづみ川いつ見きとてか恋しかるらむ

みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ中納言兼輔(ちゅうなごんかねすけ)百人一首の27番目の歌です。 語句 *みかの原・・・「甕の原」、「瓶の原」などと表記。山城国の南部、京都府相楽郡賀茂町を流れる木津川一帯をさす。...
百人一首

小倉山峰のもみぢ葉心あらばいま一度の行幸待たなむ

小倉山の峰の紅葉よ。もしお前に心があるならば、もう一度天皇がおいでになる(行幸される)まで、散らずに待っていてほしいのだ。
百人一首

名にし負はばあふ坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな

逢坂山のさねかずらよ、会って一緒に寝るという意味の名前に背かないのなら、そのつるをたぐるように、他人に知られずあなたを連れて来る方法が欲しい。
百人一首

このたびは幣も取りあへず手向山紅葉の錦神のまにまに

この度の旅はあまりにも急なことだったので、幣を用意する暇もありませんでした。代わりにとりあえず、この錦のように美しい手向山の紅葉を捧げましょう。神よ、御心のままに受け取ってください。
百人一首

月見れば千々に物こそかなしけれわが身一つの秋にはあらねど

月を見るといろいろなものが際限なくもの悲しく感じられる。別に私一人のために秋がやってきたというわけではないのに。
百人一首

吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風をあらしといふらむ

一度吹くとすぐに秋の草木がしおれるので、なるほど山からの風を嵐(荒らし)と言うのだろう。
百人一首

今来むと言ひしばかりに長月の有明の月を待ちいでつるかな

今来(こ)むと 言(い)ひしばかりに 長月(ながつき)の 有明(ありあけ)の月を 待ちいでつるかな素性法師(そせいほうし)百人一首の21番目の歌です。 語句 *今来む・・・「む」は意志を表す助動詞。「今すぐ来ます」の意。*長月・・・陰暦の9...
百人一首

わびぬれば今はたおなじ難波なる身をつくしても逢わむとぞ思ふ

わびぬれば 今はたおなじ 難波(なには)なる 身をつくしても 逢わむとぞ思ふ元良親王(もとよししんのう)百人一首の20番目の歌です。 語句 *詫びぬれば・・・「詫ぶ」の連用形。「心に思い悩む」の意。*はた・・・「また」*同じ・・・ 今の私の...
百人一首

難波潟短き蘆のふしの間も逢はでこの世を過ぐしてよとや

難波潟の蘆のふしの間のように、短い一時でさえ会わずに、この世を過ごせとあなたはおっしゃるのですか。
百人一首

住の江の岸による波よるさへや夢の通ひぢ人目よくらむ

住の江(すみのえ)の 岸による波 よるさへや 夢の通ひぢ 人目よくらむ藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)百人一首の18番目の歌です。 語句 *住の江・・・摂津国住吉(せっつのくにすみよし)(現在の大阪府大阪市住吉区)の海岸。*岸による...