百人一首 明けぬれば暮るるものとは知りながらなほ恨めしき朝ぼらけかな 夜が明けたらいずれ日は暮れる、(そして、あなたに逢える)とは分かっているのですが、それでもなお恨めしい(あなたと分かれる)夜明けだなあ。 2023.10.25 百人一首
随筆 寄り道はプラトン 多言語への憧れから「哲学史」をいろんな言語で読んでみようとした。「哲学史」というある程度知っている内容を読むことで、言語理解へのハードルを少しでも下げようとしたのだ。日本語で理解し、それぞれの言語の表現を見ながら、それらの違いを楽しもうとし... 2023.10.13 随筆
百人一首 かくとだにえはやいぶきのさしも草尺も知らじな燃ゆる思ひを こんなにも貴方を思っていることを、口に出して言うことができるでしょうか。ましてや伊吹山の(燃えるような)さしも草ではないけれども、私の想いがそれほど(燃えるように映るさしも草ほど)までに激しく燃えていると、あなたはご存じないでしょう。 2023.09.27 百人一首
随筆 多言語という手段 多言語というのに興味があって、また本を買った。 学生の時から英語は得意であったが、卒業してからほとんど触れ合う機会もなく、身につけたことを忘れてしまっていた。8年ほど前、仕事を辞めて1年間伊勢で勉強して帰ってきてから、お金がなかったので家... 2023.09.18 随筆
随筆 沈むもの 昇るもの 言葉が生まれてくる場所、それは心の奥底であるという。心の奥底には、人間が日々経験する物事が貯蔵されている。それらは一つ一つでは言葉にはならないが、互いに影響しあって、条件がそろった時、心の表面に出てきて言葉となる。だから言葉は日々の経験を種... 2023.08.24 随筆
随筆 その花は、天か、毒か、 私は存在の全体像が知りたい。なぜなら全体を知らずには本当の個を知ることができないからだ。 例えば、音楽では「ミ」と「ソ」が鳴っているときと、「ファ」と「ラ」がなっているときとでは、同じ「ド」を鳴らしたとしても意味が変わる。前者は根音で主とな... 2023.07.30 随筆
百人一首 君がため惜しからざりし命さえ長くもがなと思ひけるかな あなたに会うためなら惜しいとは思わなかった私の命ですが、こうしてあなたと会うことができた今は、いつまでも生きていたいと思っています。 2023.07.12 百人一首
随筆 今夜も言葉と乾杯を 令和2年だから、ちょうどコロナ禍が始まった年だ。Kindleの端末を買って、本を読み始めた。酒を飲む代わりに本を読むことにしたのであった。以前から大酒を飲む方ではあったが、離婚がきっかけとなって毎晩浴びるように酒を飲んでいた。このままではダ... 2023.07.05 随筆
随筆 具体的に生きること 去年も今頃であったと思う。地元の高校生に対して神社の由緒や地域との関係を話す機会がある。今月の末の予定だ。去年は私が考えた「ご先祖さまゲーム」という自分の命がどれだけのご先祖さまと繋がっているかを体験してもらうゲームと、神道が具体的な信仰で... 2023.06.10 随筆
百人一首 みかきもり衛士のたく火の夜はもえ昼は消えつつ物をこそ思へ 宮中の御門を守る御垣守(みかきもり)である衛士(えじ)の燃やす篝火が、夜は燃えて昼は消えているように、私の心も夜は恋の炎に身を焦がし、昼は消えいるように物思いにふけり、毎日のように思いわずらっていることだ。 2023.05.24 百人一首