随筆

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多言語という手段

多言語というのに興味があって、また本を買った。  学生の時から英語は得意であったが、卒業してからほとんど触れ合う機会もなく、身につけたことを忘れてしまっていた。8年ほど前、仕事を辞めて1年間伊勢で勉強して帰ってきてから、お金がなかったので家...
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沈むもの 昇るもの

言葉が生まれてくる場所、それは心の奥底であるという。心の奥底には、人間が日々経験する物事が貯蔵されている。それらは一つ一つでは言葉にはならないが、互いに影響しあって、条件がそろった時、心の表面に出てきて言葉となる。だから言葉は日々の経験を種...
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その花は、天か、毒か、

私は存在の全体像が知りたい。なぜなら全体を知らずには本当の個を知ることができないからだ。 例えば、音楽では「ミ」と「ソ」が鳴っているときと、「ファ」と「ラ」がなっているときとでは、同じ「ド」を鳴らしたとしても意味が変わる。前者は根音で主とな...
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今夜も言葉と乾杯を

令和2年だから、ちょうどコロナ禍が始まった年だ。Kindleの端末を買って、本を読み始めた。酒を飲む代わりに本を読むことにしたのであった。以前から大酒を飲む方ではあったが、離婚がきっかけとなって毎晩浴びるように酒を飲んでいた。このままではダ...
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具体的に生きること

去年も今頃であったと思う。地元の高校生に対して神社の由緒や地域との関係を話す機会がある。今月の末の予定だ。去年は私が考えた「ご先祖さまゲーム」という自分の命がどれだけのご先祖さまと繋がっているかを体験してもらうゲームと、神道が具体的な信仰で...
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天王山の水底

雨がたくさん降った次の日、私は彼女と一緒に天王山に登った。天王山は京都府南部に位置し、南北朝や応仁の乱では戦略上の要地となり、また織田信長を討った明智光秀とその仇討ちを果たそうとする羽柴秀吉が戦った山崎の戦いなど、いわゆる「天下の分け目」の...
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島本のエクリチュール

久しぶりに訪れた島本町、私の育った町である。ここへは5歳の時に引っ越ししてきた。生まれたのは福知山であるが、なにぶん小さかったために何も覚えていない。かろうじて覚えているのは、自分の背丈ほどに雪が積もっていたことぐらいだ。背丈と言っても4歳...
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猫背の思い出

朝起きて一番にベランダに出た。先週よりも寒さが和らいでいたので薄着のまま、所狭しと並んでいる植物たちを一目見た。一目見てから次に遠くに目をやると、南の方には朝日に照らされた街が広がり、西の丘には竹の林が風に吹かれてゆっくりと動いている。そし...
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一枚の絵

植物を集め始めたのは、令和3年の4月でした。それからたくさんの植物を買い、今では200を超える植物が、ベランダや部屋の中に溢れています。その時々で好きになるものは変わっていますが、最近の傾向から、私の理想の植物像、なぜか追い求めてしまう植物...
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存在の全体像

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